ズームフライフィーバーに我思う〜シューズアドバイザー日記〜

  • 2017.12.07 Thursday
  • 20:16

みなさん、こんにちは。シューズアドバイザー藤原です。

 

地元「湘南国際マラソン」を4年ぶりに走ってきました。2時間37分50秒と自己ベストには及びませんでしたが、後半粘って、トータルでバランスの良い27回目のマラソンになりました。

 

 

さて、今回の足下の相棒は、直前まで悩みましたが、話題の「ズームフライ」で走りました。いやまあ、とにかく湘南でも履いているランナーが多かったですね。本当に今話題です。

 

ズームフライ 16,200円

 

” 天の邪鬼 ”なわたしは、こういう状況だと、違うシューズにしたいなんて思うのですが、シューズアドバイザーとしての肥やしにしようと思いなおしました(笑)

 

「ズームフライ」は、「ベイパーフライ4%」とは25,920円という値段も違いますが、その構造的に大きく違っていて、ミッドソールに、スプーン上のカーボンプレートではなくて、カーボン混ナイロンプレートがサンドイッチされています。

 

ベイパーフライ4%  25,920円

 

以前取材で履かせて頂いた「ベイパーフライ4%」はやはり、「ベイパーフライエリート」と同じ感覚、跳び箱のロイター板のように「パンッ」反発します。スプーン状のカーボンプレートが効果的な感じ、スピードが自然に出るイメージです。特にキプチョゲらの履くエリートは屈曲もしなやかに曲がり、プレートの戻りが半端ないです。

 

これらのシューズは「瞬発的なスピード」がスムーズに出せるイメージ、いわゆる従来スタイルの薄底と同じように接地感と反発をしっかり感じられます。設楽悠太選手がトラックレースで4%を履いて27分41分で走ったことも不思議ではありません。(ただ良いとなると全部ソレ!って感じですが・・・)

 

それらと比べるとズームフライは、構造が明らかに違って、屈曲を制限された(実際曲がらない)強制的な前進誘導シューズです。むしろトレーニングの「ペガサス」に近いのでしょう。着地してうまく重心を前方寄せると「カクンッ」つま先が落ちる感覚、まさにトレーニングシューズのそれです。ベイパーフライ4%やエリートとは、別のシューズと思ったほうがいいでしょうね。

 

ということで、今回フルマラソンの距離を「ズームフライ」で走りきった後の印象も、一言でいうと、トレーニングシューズのようにクッションがあり、そして軽った、まあこれは構造的にも「トレーニングシューズですごく軽い」ですから、そうなりますよね。瞬発的なスピードはやはり出しずらい感じですが、その分出ているスピードを安定・持続させ、一定に保つ方向にサポートしてくれている感じです。ソールにかなり誘導があるのでそれがプラスなんでしょう。

 

つまり、「ズームフライ」は、いわゆる「サブ4シューズ」と言われるゾーンのシューズといっても良いでしょう。ナイキなりのこのゾーンへの新しい提案だと言えるかもしれません。そして、今までアディダスのセンブーストとか、アシックスのターサージールでフルマラソンという距離を走っていたランナーたちの「レース=薄いやつベスト」的固定観念を壊したこと、これは影響大でしたね。

 

マラソンのわたしのペースは3:40。3:00そこそこのペースよりも40秒余裕があります。だから日本伝統の薄いレーシングフラットで軽さや接地感を享受するよりは、よりトレーニングシューズに近いサポートがあった方がアドバンテージがあると思うんですよね。そもそも。

 

そして、サポートとは、単純にクッション構造であること、また前進方向に誘導が強いこと、そしてできれば軽いこと。ですから、軽くてトレーニングシューズのようなシューズ、サブ4用は、サブ4ランナーだけでなくて、むしろミドルペースで履けるレースシューズと考えてみる、そんな提案を今までもしてきました。そう考えると「ズームフライ」の構造も腑に落ち、異端児でもないと思えてきます。

 

アディダスならボストンブーストだし、アシックスならフェザーやDSトレーナーだし、ニューバランスならRC1500、ハンゾーTかもしれない。わたしは、ズームフライだけが、上記のような機能のシューズの選択肢ではないと感じますけどね、どうでしょう?

 

ただ「ズームフライ」のそのゾーンのシューズとしての突き抜け感はたしかにすごい。一番大きな点は、ソールが屈曲しないこと、つまり、普段プラスティックの突起のついたジャパンレーシングに慣れているランナーは、いつもを同じように蹴って走ろうとすると走りずらいと思います。(あとトンネルなどで”カチャカチャ”音がしなくて物足りないかもしれません・・・)

 

あの屈曲しない感じは、むしろ「ホカオネオネ」に非常に似ています。実際ジョグした感じは、酷似します。ホカオネオネのエッセンスを拝借したのか、結果そうなったのか分かりませんが、誘導が強い点では似ています。機会があれば、ホカオネオネのクレイトンあたりでもレースを走ってみたいと思います。(ドロップ構造は違う、4mmと10mm)

 

とにかくこの手のシューズをうまく履くには、トレーニングシューズのように、カラダを傾けて、シューズ自体を積極的に”揺らす”必要があります。だって曲がりませんからね(笑)そして結果、強制的に誘導動作をシューズが請け負ってくれることで、ランナーのスタミナ、筋的な余裕度は作られることになります。

 

東洋大の学生のような(彼らは4%ですが)からだがしっかり乗り込めたフォーム、シューズを真上から踏み込むように着地できると逆にミドルペースではメリットがあると思います。レース中、わたしはずっとこの感覚を意識していましたが、25Kぐらいは一番気持ちよくて、ジャンプして宙に浮いているだけのような感覚に陥りました。

 

そうですね、レース前半がオーバーペースになりやすいランナーも良いかもしれません。ミドルペースなのに「瞬発的スピード」を出せるシューズを履いているのであれば直さらです。

 

それとダイナミックフライワイヤー(シューレースを通すホールがヒモ上の構造)がとても効果的にアッパーを締め付け、それゆえに素材物量が少ないからあの軽さを実現できる。そして、軽くて、あれだけフィットするから、またソールユニットの効果も増します。(フィット感がなければグラグラするような感覚の方が強くなるはず)あのアッパーなくして、ズームフライはありえません。

 

最後に、たしかにエリュード・キプチョゲやゲイレン・ラップ、モ・ファーラーたちもレースはこのシューズですが、距離走やジョグでは、4%やエリートではありません。そのことは付け加えておきます。彼らは、「ボメロ」や「ペガサス」といったしっかりとしたトレーニングシューズを履いていますよ。トレーニングシューズの履くべきシーン、目的、場所は健在なことを、彼らが証明しています。

 

日本のランナーは、設楽選手のように、「コレが良い!」となると「全部フライ!」みたいなランナーも増殖すると思われるので、ここは注意です。25,920円の耐久性のないシューズを毎日履く勇気もありませんけどね。

 

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